2015年06月13日
ボスニア軍装基本のキ!(三)MOL 「枝」迷彩
3.MOL 「枝」迷彩
本来は迷彩服でない素材・・・特にMOL迷彩柄の野戦天幕などを転用した戦時急造迷彩服は、ボスニア軍においては塹壕や前線基地での個人制作品から工場生産品に至るまで、既成品の迷彩服が極端に不足していた紛争初期には非常に多用される被服でした。
ジャケットやズボンは勿論、派手派手しい迷彩ベレーや迷彩テンガロンハット、ヘルメットカバー、ゲットーベストのような一風変わったアイテムまでもがMOL迷彩柄のテント生地で製作されていたのです。
紛争中盤以後、迷彩服の供給が改善するとこれらの迷彩天幕はチェストリグ、アサルトベスト、マガジンポーチ、背嚢など他の野戦装備を製造するための素材へと転用されていきます。
また、迷彩天幕そのものを簡易的な迷彩服として用いることも紛争の全期間を通して行われました。
内戦勃発前、かつて単色戦闘服が主流だった時代のユーゴスラヴィア人民軍教本にも偽装要領のひとつとして紹介されている方法です。
このスタイルはクロアチアの戦争映画「沈黙の戦場(※原題:Živi i mrtvi, 『生者と死者』)」終盤でも見ることができます。
Balkan Wars Living History Group 著
セルビやんこと林鳥巣 編訳
■ちなみに
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